背景:
2019年4月10日、国立科学財団によるEvent Horizon Telescopeは、銀河系M87の中心にあるブラックホールを捕らえたことを発表しました。6つの山と4つの大陸にまたがる8つの電波観測所のネットワークであるEHTは、10日間、オン・オフになっているMessier 87の巨大な楕円銀河のブラックホールを観測しました。
Conduant社について:
米Colorado, Longmontに本拠を置くConduant社は、科学者達により4月10日に世界で最初に明らかにされたブラックホールのイメージ記録に貢献しました。Messier 87号という銀河の中心にある、地球から5500万光年の所にあるブラックホールの画像は、Conduant社によって作られたデータレコーダに記録されたデータを使って作成されました。「このデータレコーダで、世界中に配置された複数の無線アンテナを備えた巨大望遠鏡からの信号をリアルタイムに記録しました。」と同社のCEOであるKen Owens氏は述べました。
電波望遠鏡:
南極大陸からグリーンランドまで世界中にある8つの電波望遠鏡で、銀河系外の電波源からの信号を捕捉するために地球サイズの仮想望遠鏡を作成しました。原子時計が取り付けられた各アンテナは、後でスーパーコンピュータによって分析し画像化するためブラックホール領域からの放射をタイムスタンプ付きで同時に記録しました。
「データはリアルタイムで記録する必要がありました。当社のシステムは標準のITストレージシステムに似ていますが、当社の技術は制御システムとアンテナからストレージデバイスへのリアルタイムデータ記録です。」とOwens氏は述べています。
MIT Haystackとの共同開発:
Conduant社は2001年以来、マサチューセッツ工科大学のHaystack天文台と共同開発を行い、ブラックホールプロジェクトのために毎秒100メガバイトから毎秒2000メガバイトへのより高いデータ転送速度を達成しました。
これが「Mark 5C」データレコーダです。 「私たちは電波天文学界がテープドライブからハードディスクドライブへ移行するのを助け、コストを大幅に削減しパフォーマンスを向上させました。」とOwens氏は述べました。さらに、Conduant社のCTOであるPhil Brunelle氏は、次のように述べています。「このシステムは高速データ記録のために並列制御されています。」Owens氏は、深宇宙から来るデータにはストレージシステムが必要だと説明しています。 「望遠鏡のアンテナから放出される膨大な量の信号は、既存のインターネットベースのネットワークシステムを圧迫する。」と彼は言いました。よって、多くの場合ハードディスクドライブに保存されたデータは分析のために他の場所に移動する必要があります。ブラックホールのイメージ化プロジェクトでは、スーパーコンピュータによるデータ分析のために、異なる場所に配置された複数のストレージシステムを飛行機で他の場所に物理的に移動する必要がありました。
Owens氏とBrunelle氏は、1996年にConduant社を開始する前はデータストレージエンジニアとして働いていました。設立当初はBoulder Instruments社と呼んでいました。彼らはディスクストレージシステムの設計に関する多くの特許を保有しています。
また、Conduant社は最近、毎秒20Gバイトの速度でデータを記録できる最新世代のストレージシステムを開発しました。Conduant社の技術はレーダ、科学画像、通信、軍事、計測などの用途に広く応用されています。
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原文ドキュメント:Conduant社
COLORADO COMPANY HELPED CAPTURE THE FIRST PICTURE OF A BLACK HOLE
関連製品
Cobra PXIe High Speed Recorder:20GB/s 超高速データレコーダ
LTX3:1Uラックマウントタイプ データレコーダ (1U)
Conduant Corporation社について
1996年にBoulder Instrumentsとして設立されたConduant社は、科学研究、軍事、および計装アプリケーションのための超高速、長時間デジタルレコーディングおよびプレイバックシステムのリーダーとして業界を牽引しています。StreamStor®アーキテクチャはエラーのない記録と再生に優れており、一般的な目的のデータストレージ製品とは異なる、信頼性と保証性能を提供します。Conduant社の詳細については、www.conduant.comをご確認ください。