新しい水中音響実験室で使用される Spectrum製デジタイザとAWG
米国ユタ州ブリガムヤング大学物理天文学部の音響研究グループは、新しい水中音響研究所の心臓部を形成するために、Spectrum製の最先端のデジタイザと信号発生器(AWG)を選択しました。
新しいラボは、効果的に海の縮小版を提供するため、水中を伝わる音波の研究における大きな前進です。さまざまな水層での音波の挙動と、岩、砂、泥などの海の最も多様な地盤材料からの反射について実験が可能です。小型化は、実世界で何が起こるかを示すために実験結果が後でスケールアップされるため、測定機器に最高の精度が必要であることを意味します。
新しい実験用水槽は長方形で、長さ 3.6 m、幅 1.2 m、水深 0.91 m です。 この研究では、Spectrum製 M2p.6546-x4 任意波形発生器 (AWG) によって生成される信号またはチャープにハイドロフォンを使用します。このD/Aボードは 24V の出力レベルを持つ信号を生成し、ハイドロフォンによって放送される前に増幅されます。水槽を通過した後、信号は別のハイドロフォンによって検出され、Spectrum製 M2p.5932-x4 デジタイザによって処理されます。送信機と受信機はそれぞれロボットアームで保持されており、必要に応じて送信機と受信機を配置できるように、水中でそれらを配置および方向付けします。
この水槽により、海底が跳ね返る音波にどのように影響するかについて実験を行うことができます。 純粋な岩の底は、砂や泥、または異なる素材の層とは異なる効果をもたらします。 プロジェクトの責任者である Traci Neilsen 博士は次のように説明しています。「温度と塩分の変化によって音速が変化し、蜃気楼のように波が曲がります。
水温変化が音源定位の機械学習に与える影響を調べる予定です。これらのタンク研究は、海洋実験よりも再現性が高く、効率的で、費用対効果が高く、海洋データでテストできる技術を開発することができます。」
取得ソフトウェアを担当する博士課程の学生である Adam Kingsley 氏は、次のように述べています。
「Spectrum製品を選択したのは、当社が必要とする非常に高いレベルの精度と同期を提供できることが証明されたためです。このタンクは事実上巨大な水域の小型化であるため、スケールアップしたときに意味のある結果を得るには、タイミング精度が不可欠です。」
Spectrum製 PCIeカードのペアは、メイン コントロール コンソールの外部 PCIe シャーシに収納され、SpectrumのStar-Hub モジュールを使用して正確に同期されます。 このセットアップでは、2 番目のシャーシに同一のカードペアがあり、最初のシャーシによってトリガーされて動作します。
この大規模な実験では、海で使用されるよりもはるかに高いキロヘルツ範囲の周波数が必要です。デジタイザとAWGカードは 16 ビットの高分解能を備えており、それぞれ毎秒 40Mサンプルのレートでサンプリングおよび出力することができ、チャネル間のスキューは 100ピコ秒未満です。これにより、実験に必要な高い精度が得られます。2つの UR10e ロボットアームは、信号生成とデータ取得とともに、すべて Adam Kingsley氏 によって作成され、「Easy Spectrum Acoustics Underwater」(ESAU) と呼ばれるカスタム LabVIEW ソフトウェア プログラムによって制御されます。
実験装置の重要な部分は、外洋をモデル化することです。そのため、水槽の側面にある Precision Acoustics の特別な無響パネルが反射を減らします。 重要なイノベーションは、BYU 物理学および天文学部の研究所の監督者であるジョン エルスワース氏によるろ過および循環ポンプの設計でした。このポンプは、騒音の大きな原因である水槽内に気泡を発生させることなく、水をきれいに保ちます。これらすべての準備が整うと、インパルス応答を測定できるようになり、実験が行われているときに読み取り値からノイズを除去しやすくなります。 信号対雑音比 (SNR) が 71 dB を超えるSpectrum製 PCカードの精度により、インパルス応答除去によって正確な実験結果が得られます。
Neilsen博士は次のように付け加えています。
「私の最初の大学院生である Cameron Vongsawad と私は、どの機器を購入するかを慎重に検討しました。 他の多くの研究所と同様に、Spectrum社 が提供する独自の 5 年保証を高く評価しています。これは、Spectrum社の製品が何年も信頼できることを意味します。」
原文ドキュメント：Spectrum社
Sound waves studied in a simulated ocean with high-precision PCIe measurement cards
New underwater acoustics laboratory.pdf
関連製品
M2p.5933-x4：40MHz A/D ボード (PCIe)
M2p.5923-x4：20MHz A/Dボード (PCIe)
M2p.6546-x4：±12V出力対応 40MHz D/Aボード (PCIe)
Spectrum Instrumentation社について
Spectrum社は、Spectrum Systementwicklung Microelectronic GmbHとして1989年に設立され、2017年にSpectrum Instrumentation GmbHに改名されました。最も一般的な業界標準（PCIe、LXI、PXIe）で500を超えるデジタイザおよびジェネレータ製品を作成するモジュール設計のパイオニアです。これら高性能のPCベースのテスト&メジャーメントデザインは、電子信号の取得・生成および解析に使用されます。同社はドイツのGrosshansdorfに本社を置き、幅広い販売ネットワークを通じて世界中に製品を販売し、設計エンジニアによる優れたサポートを提供しています。 Spectrum社の詳細については、www.spectrum-instrumentation.comを参照してください。